利が大きいか、害が大きいか

 少し真面目な話を。
 今日の報道特集THE NEWSで高速道路無料化について特集をしていましたが、世論調査で反対の方が大きかったのを見てああやっぱりねと思いました(胸もなでおろしました)。

 国家レベルで見れば利の方が何とか大きいのでしょうけど、地域レベルで見ると害は決して小さくありません。利用者としては渋滞の増加が一番心配する事のような気がしますが、僕としてはそんなことより
・無料化した後の建設費負債と道路維持費は誰が払うの?
・影響を受けまくっている高速道路以外の他の公共交通機関は?
これらの方が気になります。

 まだ30兆近く残っている建設費負債、これは高速道路料金の通行料収入で少なからず充てているわけですから(今日知りましたけど)、無料化したら誰がこの借金を返すのか? 答えはおそらく"税金=僕ら"でしょう。
 まぁ今だって道路特定財源とかでも充てていますからあれですが、やはり建設費も償還できていない以上、受益者負担を止めてまで無料化はしてほしくありません。もっとも、全部償還しても維持費はかかるわけですから、それを補うだけの費用はやはり受益者負担の精神で通行料で充ててほしいですね。

 もう一つは、今もETC1000円割引で大打撃を受けているJRやフェリーはどうするのか。特にフェリーは瀬戸内海の航路で廃止が出るほど深刻です。このままあと2年もしたら、時刻表の地図上から海上の赤い線が全てなくなっている気がします。
 JRにしても、高速道路と競合している区間は多いですから(四国や九州では全エリアレベルで競合してます)、立場的には圧倒的に不利です。本州3社は体力がまだあるからましですが、他の4社は大変なのではないかと。

 …頼みますから、早まった政策はしないで下さい。