明らかなJRいじめ

並行在来線、JRに支援求める=整備新幹線で方針案−国交省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091215-00000127-jij-pol

 以前日経でも似たような記事を見かけましたが・・・・・・マニフェスト実行は遅々として進まないくせにJRいじめだけは順調なようですね。本当に。
 新幹線が必要か不必要かは未開業区間の地元の方、東京のような大都市圏にいる方、開業した沿線の方、その他諸々で意見は分かれると思いますが、新幹線を開通させる以上、JRに負担を求めるのはやめていただきたいです。

 そもそも新幹線はパンク寸前だった東海道本線の輸送力の拡充のために建設されたものです。言ってしまえばそのために造られたのだと言っても過言でなく、輸送力第一を設計思想として生まれたものです。ですから、輸送力が限界になっていないところに新幹線を建設したところで、過剰な輸送力になるのは至極当然の話になります。
 にもかかわらずそれを考えずに建設を進めた結果がしなの鉄道IGRいわて銀河鉄道青い森鉄道等の経営難なのですから、これは建設を推進した方々の責任です。JRは基本的に完成した路線の運営を行うだけで、それでいて整備新幹線の使用料を鉄道・運輸機構に支払っているのですからむしろ負担している側だとも言えます。まだ利益が出ている分始末に負えますが、新幹線だっていつ赤字になるとも限りません。これで新幹線は赤字、更には並行在来線の支援もしくは面倒も見ろということになると、JRとしてはたまったものではないでしょう。不必要な在庫を押しつけられるようなものです。

 そこまでするのなら、建設など止めてしまえばいいと思いますが。実際JRが自腹でやると言った(もしくは建設した)のは山形や秋田のミニ新幹線と中央リニア新幹線だけ、つまりそこ以外は建設しても採算が取れないのが明白だという事です。

 実際長崎ルートは開業後も20年間並行在来線である長崎本線JR九州が面倒をみるということでようやく着工の目途が立ちました。ここからも現れていますが、長崎ルートはJRも地元(特に佐賀県)も大半が不必要だと思っているのではないでしょうか。そもそもルートからしておかしいですし。
 長崎ルートの着工はつい最近ですから、ミニ新幹線として開業し成功した山形、秋田新幹線の例を倣ってミニにすることも可能だったはずです。なのになぜやらなかったのでしょうか。フリーゲージの目途だって立っていないのに。

 JRも嫌ならはっきりとNoを突き付けるべきです。でないとこの問題はいつまでたっても解決の目途すら立ちません。