見えてる人々、見えてない(見てないの間違いか)人々

 ここ最近TPP(Trans-Pacific Partnership)に参加するかどうかで日経でも記事になってますが、本当に参加するのかどうか不安な僕です。

TPPへの早期参加を要請 米倉経団連会長「国開く姿勢を」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101108-00000516-san-bus_all


 経済学上自由貿易が最も望ましい形態ですから、経団連会長の言うことはもっともな発言だと思います。ですが、この国はTPPどころかFTAですらろくすっぽ進んでません(オーストラリアとも交渉が3年目らしいですし、EUとの締結は韓国に抜かれました)。原因は↓です。
TPP交渉不参加求める 知事と農業団体、農水省などに要請
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101108-00000014-ryu-oki

 日米貿易摩擦の一つで牛肉オレンジ戦争とかいうのを小学校の時に習ったような習わなかったような。あとウルグアイ・ラウンドでのミニマムアクセスとかいうのもありましたね。まぁ要は、それぐらいの歴史があるほど農業がFTA,EPAの締結で障害だったわけです。
 まぁ、FTAEPAで競争力のない産業は海外製品に淘汰、整理されてしまうというデメリットもありますが、そんなの資本主義の世界では今に始まった話ではないですし、それを勘案してもメリットの方がはるかに大きいと思うのですが。今の日本のGDPの主力は第3次、第2次産業ですし。言ってしまってはアレですが、少数のために大多数が不利益を被るのが一番問題だと思います。
 それに海外の安い農業製品が必ずしも日本の需要に合うかどうかというのも少しは考えた方がいいと思います。安全性も然りですし、品質であれば十分対抗できると思うのですが。別に価格だけが競争力じゃないですよ。安物買いの銭失いという言葉もありますし。

 これで不参加、とかになったら責任は一体誰が取るんでしょうね。