ちょっと足止め

 未着工3区間「年内に基本方針」=整備新幹線−前原国交相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091124-00000119-jij-pol

 政権交代の影響でちょっとこの辺はどうなるか不安になってきましたね。ただ、九州新幹線西九州ルート北海道新幹線はこの際見直した方がよくない? と思います。

 Wikipediaの項目で見ると、西九州ルート(通称長崎ルート)は肥前山口以西を従来の長崎本線とは離れた嬉野温泉・新大村経由で、ぶっちゃけ新線です。フリーゲージトレインを走らせるという話ですが、JR西日本フリーゲージトレイン乗り入れに難色を示したりと関係各社の思惑が交錯して今一つ進展していません(というかまだ技術的にも試験段階で、営業用の先行量産車すら出ていないのです)。

 あと、財源的な問題も少なからず存在します。並行在来線問題は地元自治体がおおむね合意したそうですが、新線建設や分離される長崎本線の三セク化(一部区間JR九州が続けるそうですが)に伴う負担を考えると、本当に大丈夫か? と思いたくなります(IGRや青い森鉄道肥薩おれんじ鉄道は開業後苦しんでますし)。

 僕個人としては、新鳥栖からミニ新幹線で十分じゃないか? という気がします。そうすると、
・主な工事費は長崎本線の改軌工事で済み並行在来線が分離されることがない。
・車両は400系、E3系の実績があるため開発が比較的楽。山陽新幹線への乗り入れも可能性が高くなる(少なくともフリーゲージトレインよりは)

 という利点が挙げられます。大学のゼミ発表の為に調べたことですが、山形新幹線の改軌工事の費用は1キロ当たり7億円、物価指数が違うとはいえ、かなり額を抑えることができます。

 あと、この方式なら列車体系を大きく変える必要がありません。みどりとハウステンボスはかもめと重複する鳥栖肥前山口が複線であることから1線を改軌するだけにしておけばいいでしょうし、大村線の列車も長与経由にして浦上〜長崎間のみを三線軌道にすれば直通ができます。

 ただ、欠点としては
長崎本線での最高速度は130km/hに抑えられるため長崎〜新鳥栖間の所要時間は現在の783系"かもめ"とほぼ同レベル(振子機能は新幹線車両への実績がないため783系で推測)。
・改軌した区間普通列車用の車両を新製(ないしは標準軌化改造)する必要がある。
 ということでしょうか。

 どこだろうとフル規格で建設だ! と言うほど今の日本にはお金がないので、ぜひとも一考していただきたいものです。