あの人がぶっちぎりだった理由

 事業仕分けで有名になった蓮舫さんですが、ぶっちぎりで当選しましたね。まぁ概ね予想できたことですが。個人的には谷亮子さんが当選したのが未だに不思議でなりません。今回タレント候補が結構出ましたが、殆ど落ちたらしいのでじゃあ谷さんも落ちたのか・・・・・・と思いきや当選してたという。

 まぁ、どんな形であれ選挙の結果なのですから僕は真摯に受け止めてこの先を見ていこうと思います。

 さて、今回蓮舫さんが当選したと知ったとき、その理由を個人的に考えてみました。長くなりますので以下は読みたい人だけ読んでいただければと。


 蓮舫さんが当選したとき、僕は浪人時代にお世話になった予備校の日本史の先生の話を思い出しました。ちょうど大河で篤姫をやっていた年で、異例の人気ぶりだった頃です。その理由をその先生は端的に
「男社会の中で女性が活躍している、これが篤姫の人気の大きな要因」
 といったニュアンスで説明してくれたのを今でも覚えています。もちろん当時は幕末。実際にはドラマのような事はなかったが、それでもああいうシナリオにすることによって主な視聴者である主婦層にとっては非常に見ていて気持ちが良かった。だからこそあれほどまでに人気なのだ。とのことでした。

 幕末の男社会の中でただ一人女性として活躍する篤姫、それが事業仕分け時の蓮舫さんとぴったり重なったのではないかと。戦後女性の参政が認められたとはいえ、まだ政界は男社会(議員の男女比率でもそれを物語ってますし)。その中で毅然とした態度で事業仕分けを行った。特に蓮舫氏の相手が当時(今もそうですが)国民にとって心象が悪かった官僚たち。もう状況としては国民の正義の味方蓮舫氏VS悪の象徴官僚機構という図式なわけで、国民、特に主婦の方々としてはさぞカッコよく目に写ったことでしょう。もっとわかりやすく言えば、天海祐希離婚弁護士篠原涼子ハケンの品格を見てカッコいいと思うような。そんな感覚かと(少なくとも家の母がそうだったので)

 さらに、事業仕分けによって仕分けされた側の抗議も蓮舫氏を後押ししたのではないかと。いい例が科学技術関係で科学技術者が集まって事業仕分けに対し遺憾の意を表明したこと。確かに僕も首を捻りました。はやぶさで偉大な功績を上げたJAXAすら仕分けた。それに対してやりすぎだと抗議の声が上がった。
 確かに科学技術予算を削るというのは資源も何も無いこの国では自殺行為に等しいのではないかと思います。ですが、一般の方にしてみれば、それが一体何の役に立つのかが目に見えて分からない。はやぶさにしても、仮にイトカワまで行ったとしても別に生活に大変革を与えるわけでもない。あまりにも専門性が高すぎるために僕のような素人には強いてただただすごいとしか言えない。もしくはもうナニソレ美味しいの?と言う人もいるでしょうし。
 なによりここでも、男社会というのが出てきます。科学者が遺憾の意を表明したとき、確か女性の科学者を見かけなかったと思います。要はほとんどが男性だったわけです。つまり言ってしまえば主婦層の方々にとってこの世界は自分たちには関係ない(関係したくとも出来ない)世界であって訳がわからないわけです。そんな未知の世界にお金をつぎ込むよりは今日の飯、明日の飯なわけですね。言葉はアレですけど。その声に応えたのが他ならぬ蓮舫氏だったというわけです。

 まぁ、こういったことを考えなくとも、蓮舫氏の圧勝は事業仕分けの様子を見れば見えてくるかと思いますが。良くも悪くもあれが絶大な宣伝になった。本人にその意図が無かったとしても、マスコミが積極的に取り上げてくれたおかげで。

 とりあえずこれが僕の見解ですかね。僕は政治学者でも何でもないただのしがない大学生なので大きなことは言えませんが、少なくともこういう風に感じました。

 最後に。僕は別に民主擁護派ではありませんし蓮舫氏を特別支持しているわけでもありません。少なくとも外国人参政権子ども手当をいつまでも唱えているようでは僕は民主を支持するつもりは全くありません。あくまで一個人の興味関心として受け止めてもらえればよろしいかと思います。

 ・・・・・・久しぶりに、予備校時代の日本史の先生に会いたいですね。今回の結果について考えを聞いてみたいです。